リスティング広告の費用は?課金の仕組みと予算・手数料の決め方

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リスティング広告を始めようとすると、「毎月いくら用意すればいいのか」「代理店に頼むと手数料はどれくらいかかるのか」という費用の疑問に最初にぶつかります。リスティング広告の費用は、媒体に支払う広告費と、運用を外部に任せる場合の手数料の2つに分けて考えると整理しやすくなります。

ここでは、Google 広告など各媒体の公式情報をもとに、課金の仕組み、広告費の決め方、運用代行の手数料体系、費用対効果の見方を順に整理します。予算の上限を決めてから配信を始めるための手順として活用してください。

中澤 寛

Atkid 代表

中澤 寛

Atkid株式会社の代表として、ホームページ制作・SEO対策・Web広告運用などのWebマーケティングを統括。2014年の創業以来、自社事業でも集客から成約まで仮説検証を重ね、現場で再現できる施策をクライアントへ提供しています。

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目次

リスティング広告の費用は「広告費」と「運用費」の2つ

リスティング広告の費用は、Google 広告などの媒体に支払う広告費と、運用を代行会社に任せる場合の手数料や初期費用の2つで構成されます。自社で運用する場合は広告費だけで始められますが、担当者の作業時間という見えにくいコストがかかります。

費用の種類支払先内容
広告費(媒体費)Google、LINEヤフー、Microsoftなどの媒体広告がクリックされた回数などに応じて発生する費用
運用代行手数料広告代理店・運用代行会社キーワード選定、広告文作成、入札調整、レポートなどの対価
初期費用広告代理店・運用代行会社アカウント設計、計測設定、競合調査など立ち上げ時の作業
関連する制作費制作会社など広告の着地先となるランディングページやバナーの制作

見積もりを比べるときは、どこまでが広告費で、どこからが手数料なのかを分けて確認します。広告費の中から手数料が差し引かれる契約なのか、広告費とは別に手数料を支払う契約なのかでも、実際に配信に使える金額が変わります。

リスティング広告の課金の仕組み

検索広告の基本はクリック課金で、広告が表示されただけでは費用は発生せず、クリックされたときに費用がかかります。LINEヤフーの検索広告の料金案内でも、広告がクリックされた際に費用が発生する仕組みが説明されています。

1クリックの金額はオークションで決まる

クリック単価は定価ではなく、検索のたびに行われるオークションで決まります。Google 広告では、検索が行われるたびに掲載位置ごとのオークションが実施され、広告ランクの高い順に掲載位置が割り当てられます。

  • 入札単価: 1回のクリックに最大でいくらまで支払えるかとして広告主が指定する金額
  • 広告とランディングページの品質: 品質スコアで目安を確認できる
  • 広告ランクの下限値: 広告が表示されるために満たすべき最低基準
  • オークションにおける競争力: 競合する広告との広告ランクの差
  • 検索時のコンテキスト: 検索語句、所在地、デバイス、時刻など
  • 広告アセットなどの見込み効果: 電話番号やリンクなどの追加情報の効果

実際の支払額は上限クリック単価を下回ることが多い

Google 広告のヘルプでは、実際のクリック単価はほとんどの場合、広告主が設定した上限クリック単価を下回ると説明されています。一方で、自動入札を使っている場合などは上限を上回るケースもあると明記されています。

また、一般的に広告の品質が高いほどクリック単価は低くなるとされています。入札額を上げるだけでなく、検索語句と広告文、ランディングページの内容をそろえることが、費用を抑える方法にもなります。

主な媒体ごとの予算の扱い

Google 広告、LINEヤフーの検索広告、Microsoft 広告はいずれも、広告主が予算を設定して配信する仕組みで、入札単価の決め方は入札戦略によって異なります。ただし、1日の予算の扱いには媒体ごとの違いがあるため、配信前に公式ヘルプで確認しておきます。

媒体課金と予算の基本
Google 広告1日の平均予算を設定する。多くのキャンペーンでは1日の請求上限が平均予算の2倍で、月を通して予算を変えない場合、月の請求額は1日の平均予算×30.4が上限になる(月の途中で変更すると残り日数をもとに再計算)
LINEヤフー 検索広告クリックで費用が発生し、1日の予算を設定できる。配信状況により予算を超えることがあるが、請求対象は1日の予算の200%までで、1カ月の請求限度額も設けられている
Microsoft 広告クリック単価制で、予算や入札上限によって支出の上限を決められる。費用は競合状況などによってオークションで変動する

Google 広告の予算に関するヘルプによると、1日の予算1,000円を月を通して変えない場合、ある日に最大2,000円まで請求される可能性がある一方、月の請求は30,400円が上限になります。月の途中で予算を変えると上限は残り日数をもとに計算し直されるため、「1日の予算を超えた」と驚かないよう月単位で予算を管理する考え方を社内で共有しておくと安心です。

LINEヤフーの検索広告の請求上限は、公式ヘルプで確認できます。

広告費の支払い方法も事前に確認する

広告費の支払い方法は媒体ごとに異なります。たとえばLINEヤフーの検索広告では、クレジットカードによる前払い・後払いと、銀行振込による前払いが案内されており、前払いと後払いは一度選ぶと変更できず、2025年8月26日以前に作成されたアカウントは前払いのみとされています。

前払いの場合は残高が無くなると配信が止まるため、繁忙期の前には入金のタイミングも含めて予算を管理します。経理の締めや請求書の受け取り方にも関わるので、アカウントを作る前に担当部署と相談しておくと後から困りません。

自社運用でも人件費はかかる

自社で運用すれば手数料はかかりませんが、検索語句の確認、広告文の作成、入札の調整、レポート作成といった作業時間が発生します。担当者が他の業務と兼任している場合は、運用にかけられる時間を月単位で見積もり、手数料と比べて判断すると現実的です。

業種や地域によって費用が変わる理由

同じリスティング広告でも費用が業種や地域で大きく変わるのは、オークションに参加する競合の数と、1件の成約がもたらす価値が商材ごとに違うためです。1件の契約で大きな利益が出る商材ほど、競合も高いクリック単価で入札しやすくなります。

クリック単価が上がりやすい条件

次のような条件がそろうキーワードでは、クリック単価が高くなる傾向があります。自社の商材が当てはまるかを確認し、予算の見当をつける材料にします。

  • 同じキーワードで広告を出している競合が多い
  • 1件の成約単価や継続期間が長く、競合が高い入札をしても採算が合う
  • 「依頼」「見積もり」など、すぐに申し込みにつながる言葉を含む
  • 人口の多い地域や都市部など、配信対象の需要が集中している

費用を抑える工夫

競合が多いキーワードでも、地域名やサービスの細かな種類を組み合わせた具体的な語句に絞ると、検索数は減るものの成約に近い人へ届きやすくなります。配信地域を実際に対応できる範囲に限る、営業時間外の配信を控えるといった設定も、無駄なクリックを減らすのに役立ちます。

リスティング広告の広告費の決め方

広告費は「目標の問い合わせ件数×許容できる1件あたりの獲得単価(CPA)」で逆算して決めるのが基本です。なんとなく月の金額を決めるより、事業として採算が合うかどうかを判断しやすくなります。

許容CPAを決める

許容CPAは、1件の問い合わせや申し込みを獲得するためにかけられる広告費の上限です。1件の成約で得られる粗利と、問い合わせから成約に至る割合をもとに計算します。

  • 成約1件あたりの粗利: 売上から原価などを引いた利益
  • 成約率: 問い合わせのうち成約に至る割合
  • 許容CPAの目安: 成約1件あたりの粗利×成約率の範囲内で、利益を残せる金額

リピートや継続契約が見込める商材では、1回の取引ではなく、顧客が取引期間全体でもたらす利益を基準に考える方法もあります。

必要なクリック数と単価から確かめる

逆算した広告費が現実的かどうかは、クリック単価とページの申し込み率からも確かめます。たとえば仮に、問い合わせを月10件、ページの申し込み率を2%と見込むと、必要なクリック数は500回です。

この500回に想定クリック単価を掛けたものが、必要な広告費の目安になります。想定クリック単価は、Google 広告のキーワードプランナーで、キーワードの月間検索ボリュームの見積もりや広告の平均費用を確認して見当をつけます。

テスト期間の予算を別に考える

配信を始めた直後は、どのキーワードや広告文が成果につながるかが分かっていません。配信開始からしばらくはデータを集める期間と位置づけ、成果だけで判断せずに、改善に使えるデータが集まる予算を確保しておくと判断を誤りにくくなります。

運用代行の手数料の一般的な体系

運用代行の手数料は、広告費に対する料率で決める方式が多く見られ、Atkidの場合は運用費の15〜20%(税抜、媒体費は別途)としています。料率や最低料金は依頼先によって異なるため、同じ条件で見積もりを取って比べることが前提です。

手数料の方式特徴確認したい点
広告費に対する料率広告費が増えると手数料も増える。広告費の規模に応じて料率が変わる場合もある最低手数料の有無、料率の段階
月額固定広告費の増減にかかわらず手数料が一定対応する作業範囲、広告費の上限
初期費用アカウント設計や計測設定などの立ち上げ作業の対価既存アカウントの診断が含まれるか
成果報酬問い合わせ件数などの成果に応じて費用が決まる成果の定義、無効な問い合わせの扱い

手数料の安さだけで選ぶと、キーワードの見直しや広告文のテストなど、成果を伸ばす作業が手薄になることがあります。何の作業がどの頻度で含まれているかを、見積もりの段階で書面で確認しておきます。

Atkidの費用の目安

AtkidのWeb広告運用代行では、初期診断・設計を10万円〜(税抜)、運用代行を運用費の15〜20%(税抜)としています。媒体費は別途で、月間広告費の規模や対象媒体数により変動します。

学習と検証を回すため、広告費は月30〜50万円以上を推奨していますが、適切な金額は業種や地域によって変わります。成果は媒体のアルゴリズムや競合状況に左右されるため保証はできず、明確なKPIと検証設計で改善を積み上げる方針です。

費用対効果の見方

リスティング広告の費用対効果は、CPA(1件あたりの獲得単価)とROAS(広告費あたりの売上)で判断し、クリック単価の高低だけで良し悪しを決めないことが基本です。クリック単価が高くても成約につながりやすいキーワードであれば、結果としてCPAは低くなることがあります。

  • CPA: 広告費÷問い合わせなどのコンバージョン数
  • ROAS: 広告経由の売上÷広告費×100(%)
  • CVR: コンバージョン数÷クリック数
  • CTR: クリック数÷表示回数

これらの数値を正しく見るには、問い合わせ完了などの計測が正しく設定されている必要があります。計測の設定や媒体ごとの役割分担は、広告運用とは何かを整理した記事でも紹介しています。

費用対効果が合わないときの見直し順

成果が合わないときは、いきなり予算を削るより、原因に近いところから順に見直すと改善しやすくなります。

  1. 計測: 問い合わせが正しく記録されているか
  2. 検索語句: 成約につながらない語句で表示されていないか
  3. 広告文: 検索した人の目的と広告の内容がずれていないか
  4. ランディングページ: 広告で約束した内容がページの最初に示されているか
  5. 入札と予算配分: 成果の良いキーワードや時間帯に予算が回っているか

着地先のページが原因になっている場合は、広告の訴求に合わせたページを用意すると改善することがあります。ページ側の考え方はLP制作の基本の記事で詳しく紹介しています。

予算を無駄にしないための注意点

リスティング広告の予算を無駄にしないためには、配信前に計測と除外キーワードを整え、月単位で費用と成果を確認する運用の習慣をつけることが欠かせません。設定を誤ったまま配信すると、成果につながらないクリックに広告費が使われ続けます。

  • 問い合わせ完了ページやフォーム送信を計測できる状態にしてから配信を始める
  • 求人や無料情報など、自社のサービスと関係のない検索語句を除外する
  • 配信地域と時間帯を、営業エリアや対応できる時間に合わせる
  • 媒体の管理画面で月の請求見込みを定期的に確認する
  • 代行会社に任せる場合も、管理画面の閲覧権限を自社で持っておく

広告の費用は配信の停止や予算の変更で調整できる点が強みですが、設定の反映まで時間がかかる場合があり、停止前に発生した費用は請求されます。小さく始めて計測の数字を見ながら予算を調整し、採算が合うと確認できた範囲で広げていくと、無理のない投資になります。

予算の組み方に迷う場合は、お問い合わせから現状をお聞かせください。

よくある質問

リスティング広告は月いくらから始められますか
Google 広告やLINEヤフーの検索広告では、広告主が1日の予算を設定でき、少額から配信できます。配信状況によって1日の予算を超える日もあるため月単位で管理し、予算が少なすぎるとデータが集まらず改善の判断ができないため、目標の問い合わせ件数と許容できる獲得単価から逆算して決めるのがおすすめです。
設定した予算を超えて請求されることはありますか
あります。Google 広告の多くのキャンペーンでは、1日の請求上限は原則として1日の平均予算の2倍です。月を通して予算を変えない場合、月の請求額は1日の平均予算に30.4を掛けた金額が上限で、月の途中で予算を変えると、変更までの費用と変更後の予算・残り日数をもとに上限が計算し直されます。LINEヤフーの検索広告でも、請求対象は1日の予算の200%までとされ、別に1カ月の請求限度額が設けられています。
クリックされなければ費用はかかりませんか
検索広告の多くはクリック課金のため、広告が表示されただけでは費用は発生せず、クリックされたときに課金されます。ディスプレイ広告などで表示回数に応じた課金を選んだ場合は扱いが異なるため、設定時に課金方式を確認してください。
運用代行の手数料はどのように決まりますか
広告費に対する料率で決める方式、月額固定の方式、初期費用を別に設ける方式などがあり、依頼先によって異なります。Atkidの運用代行は運用費の15〜20%(税抜、媒体費は別途)で、月間広告費の規模や対象媒体数により変動します。
広告費をかければ必ず問い合わせは増えますか
保証はできません。広告の成果は競合の状況や検索需要、広告文、ランディングページの内容によって変わるため、計測をもとに改善を重ねることが前提になります。

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